旬の野菜を使ったサラダを作って、豊かな食卓にしたいな。単なるレシピじゃなくて、料理のコツもおさえられるとうれしいな。
こんなあなたに役立つ本「光るサラダ」を紹介します。
ナビするのはサラダに夢中なkamai(@kamaivege)です。
会社員として働く中、週3回以上はサラダを作って食べており、SNSを通して発信したレシピ数は250を超えました。このブログでは、サラダ作りに関するハウツーやレシピを紹介しています!
多くの情報源である書籍については、最低でも月2冊はサラダ本を購入してネタを取り入れています。今回は、第一印象からは予想できなかった書籍「光るサラダ」の魅力についてお伝えします。
サラダ作りを突き詰めたい方や、こちらの本を読もうか迷っている方は参考にしてもらえたらと思います。
それではいってみましょう!
「光るサラダ」を手にしたきっかけ
本の第一印象といえば表紙ですよね。「光るサラダ」は他の料理本と一線を画すものでした。
陽に反射して輝くサラダ。透きとおった空気感と共に、目をひかれました。
美しい表紙だけならよくある料理本。いざ、読んでみると「料理家さんの自己満では…」と思えてしまうものもしばしばあります。独創的でマネできないものって、それなりに見かけます。(マネさせることを考えていない、読み物として楽しむ本もありますが)
そんな第一印象が、いい意味で裏切られたのがこの本でした。
「光るサラダ」著者は料理研究家・有元 葉子氏
この本を書かれたのは、有元 葉子さん。
料理研究家として、幅広く活躍されている方です。著書は100冊以上、NHKのきょうの料理といったメディアにも多く出演されています。
「光るサラダ」お気に入りポイント
お気に入りポイントは3つです。
- 【世界観】サラダ愛を感じる姿勢
- 【考え方】サラダ作りの魅力を感じられること
- 【実用】サラダ作りに必要なステップが根拠付きでわかること
【世界観】サラダ愛を感じる姿勢
1つ目は、サラダという料理に対する著者・有元さんの姿勢です。
サラダという野菜中心の食事がお好きなんだろうなという愛を随所で感じます。「旬をいただく」という様子は、旬の野菜をそのままサラダとしていただくこと。この書籍向けに開発されたメニューもあるかとは思いますが、生活に寄り添った料理・サラダが想像できます。読んでいるうちにその世界観に入り込んでいきますよ。
愛なんて大げさに聞こえますが「料理を語りたいほど好き」という姿勢って、読み手を惹きつける最大級の要素だと思うのです。
魂を込めた一冊と、「これなら売れるでしょ」と流行りに乗った1冊。読み手として、どちらが読みたいでしょうか?人気料理家さん、有名小説家さんともなれば、売り上げを伸ばすために出版するなんてことも耳にするからです。(利益を上げること自体は悪いとは思いません)
ゆったりと時間が流れています。その点で、暮らしに余裕がある方向けです。せかせかしている会社員30代のわたしにはやや背伸びする感覚があり、土日のお休みにゆったりとひたる感じです。(笑)
【考え方】サラダ作りの魅力が垣間見れる
2つ目は、サラダ作りの魅力が伝わる点です。
たとえば、サラダの盛り付けについて、このように述べられています。
果物や野菜は色や造形が美しい。その美しさが引き立つように、一つ一つお皿に盛っていくのは楽しい作業です。
引用元:有元葉子(2020)『光るサラダ』文化出版局より
サラダって美しくてたのしい。この言葉、私がサラダ作りに夢中になる原点ともいえるものなんです。
手をかけて食材を調理しなくとも、野菜そのものが美しい。ハリ・ツヤ・自然が生み出した複雑な形・グラデーションのかかった色合い。これらを活かして、”サラダ”としてお皿に盛り付けていく作業ってワクワクするんです。
料理のプロと撮影のプロが生み出した美しい写真で知覚できる上、文章として頭でも理解できるという納得感。共感しかありませんでした。
【実用】サラダ作りに必要なステップが根拠つきでわかる
この本で体験できるのは、世界観や考え方といった思想だけではありません。実用性もきちんとあります。
サブタイトル「サラダ上手になるための26のヒント」のとおり、おいしく作るコツが26も載っています。サラダ本ってたくさん出版されているものの、サラダ全般のコツをまとめているものって多くはありません。レシピに特化しているものが多いんですよね。その点、こちらは数少ないサラダのハウツー本でもあります。
多くの本で共通するサラダ作りのコツを体系化しようとこのブログを書いていますが「うん、これ言ってた!」というポイントが随所に見られ、答え合わせをしているようでした。
一般的なレシピ本は、作り方という手段のみが語られがちです。(おそらく、スペース上の問題かとおもいます)こちらの本では「なぜそうやって作っているか」という根拠にまで言及されています。
「光るサラダ」こんな人には刺さる1冊
お気に入りポイントを踏まえると、こんな方に使える1冊だと思います。
「サラダ作りは楽しい」を筆頭に、ここまでべた褒めでしたね。(笑)一方で、人によってはわかりづらい点もありますので、気づいた点をまとめます。
「光るサラダ」知っておきたいポイント(デメリット)
ポイントは4つです。
- レシピは分量・下処理の詳細が明記されていない
- レシピは文字のみ
- トリッキーな食材は使われていない
- 電子版はなし
レシピは分量・下処理の具合が明記されていない
一般的なレシピにのっている、分量や下処理の詳細が載っていません。
レシピなのに詳細がのっていないってどういうこと?それで作れるの?
調味料であれば、大さじ・小さじといった分量表記は基本的にありません。その代わりに比率で表されています。食材は具体的に個数やグラムと書かれていないものも多いです。(比率が関係するものなど、必要に応じて書かれているものもあります)
他にも茹で具合は「色が変わったらざるに上げて」、カットするサイズは「食べやすい大きさ」など。(ただし、必要に応じて「○分茹で」など書いてあるものもあります)
というのも、分量に縛られずに自由に作ってほしいという意図があるようなんです。ドレッシングのページではこんな風に語られています。
そのまま作っていただきたいというよりも、分量や割合を参考にして、ご自身の好きな味を決めてほしいのです。
引用元:有元葉子(2020)『光るサラダ』文化出版局より
日頃から料理されている中級者向けの印象です。それか、料理習慣がついてきたので初級から中級にレベルアップしたいな、という方はエッセンスを得られるかと思います。
レシピは文字のみ(やや難易度は高)
さらにレシピについては、文字情報とできあがり写真のみです。料理中の写真がなく、途中経過のイメージがないという点では不安になるかもしれません。
既に述べた「分量が明記されていない」ことからも、料理に慣れていない方には難しく感じられるかもしれません。
トリッキーな食材は使われていない
日常的に食べない野菜・世界の変わった食材はほとんど見られません。あえて挙げるならザクロぐらいでしょうか。表紙のサラダで使われていることもあり、かえって誤解を生みそうですよね。(笑)
サラダレシピは、旬の食材を軸として構成されています。好みが分かれそうな、果物を取り入れたサラダもありますが、割と現実的なラインナップです。
日本の食卓を想定しているレシピなので「世界の変わったサラダを食べたい!」という人は見当外れになってしまいます。
電子版はなし(2022年5月時点)
2022年5月時点では電子版の発行がありません。A4サイズ、厚み1cmほどの紙の書籍のみです。
以上の4点が、人によっては好みが分かれるポイントでした。
お気に入りポイントよりも、デメリットを多くあげるという紹介でしたが。(笑)紹介している本人は読んでよかったなとつくづく感じています。サラダ作りのコツが端的にまとめられており、ここに載っているレシピ以外にもサラダ作りに応用がきくという点で、料理に活かせるのはメリットの方がはるかに大きいです。そのベースにあるのは、著者のサラダ愛やサラダの美しさ。見て食べてうれしいのって大事ですよね。
「光るサラダ」の購入先
本屋さんでは、料理コーナーのうち料理家シリーズでまとめられていることが多いです。サラダ本は「野菜料理」や「サラダ」のカテゴリーで置かれていることが多いですが、こちらの本は「料理研究家」のカテゴリで置かれている様子もしばしば見受けられました。
私は、送料無料でポイントもついちゃう楽天ブックスで購入しました。
【まとめ】「光るサラダ」でプロの技を盗んでサラダ上手になろう!
この記事では、料理研究家・有元 葉子さんの著書「光るサラダ」を紹介しました。
暮らし・食生活を豊かにしたい方にとっては、多くのヒントが詰まった本です。手に取ってみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
【関連】おすすめのサラダ本
このほかにも、さまざまな観点からサラダ作りに参考となる本を紹介しています。
- サラダ作りにおすすめの本を紹介
サラダ作りのコツを知りたい方へ
このブログでは、サラダ好きがおいしさを探求して得たサラダ作りのコツをまとめています。ご活用ください!
コメント